説明に窮する日本

    クリスマスをヨーロッパ人の夫の親族とじゃなく夫婦二人きりで過ごしたいとか(日本語で家クリというらしい。ケンタッキーフライドチキンを買ってきて食べるのだろうか)、日本の会社を辞めてヨーロッパの田舎へ嫁入りする自分へのご褒美にエルメスのバッグを買いたいとか。

    ヨーロッパ人から「なんで?」と真っ白な問いを投げかけられる度に、一応は生まれ育った国なのだから擁護せねばという気が起きて、苦しい説明を試みる。日本人は神仏混淆でアニミストなので、どこの誰の宗教だろうとお祭りごとはいただいとくのだ。中国人やインド人と同じく成金だからブランド大好きな上に、「形から入る」流儀があるので、内実伴ってなくても気にしないのだ。

    西から昇ったお日様が東に沈む、それでいいのだ。んなわけ、ないでしょ。

    本当に変わった人たち。ボジョレーヌボーというおフランスの安酒に、お洒落ですと言われれば、蘊蓄垂れて群がってみる。外国の宗教の祝日をパパママや恋人と祝う食卓には、米国南部式揚げ鷄(西洋では下層賎民の餌)が欠かせない。2LDKの汚屋敷に家族4人で住んでてもブランド品持って出かける。真冬のヨーロッパで、短い脚にミニスカートとエルメスのバッグという夜の職業の制服に近い姿で内股チョボチョボ闊歩しちゃう。女子力高いし。

    「楽しければいいじゃん。日本の外でなんと思われようが関係ない」。ここで挙げてるようなことは、まあ、勝手にすればの範疇だが、それじゃ済まないことが結構ある。この世界で生き延びる気があるなら、そこに気がついてほしい。生き延びる気があるなら、ね。

    頭を抱えつつ、私は身の丈にあった(袖丈は足りない)ユニクロを着てチリのワインを飲んでいる。おフランスのカエル一族は老父母が亡くなって最初のノエル。今回は大西洋岸から場所を変えて、きょうだいや甥姪が何家族か住んでいる南仏モンペリエに集まった。たくさんの料理は、生牡蠣以外は全部、美味しくも不味くもないが家族が手分けして手作りしていた。私は例年通り、フランス語機能のないシャンパン消費マシーンとして、いっしょうけんめい笑いを取ってきた。

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    プロフィール

    シカ

    Author:シカ
    夫のカエルとともにヨーロッパに住むシカです。シカは日本生まれですが、ここ20数年イギリス、フィンランド、ノルウェー、スペイン、ドイツ、振り出しに戻る(イギリス)と流れてきました。カエルはフランス生まれです。詳しくは自己紹介ページへ。

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