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    不運な異邦人

    徒歩20分の所にある歯医者に行った。雑居ビルの2階(日本でいう3階)。歩いてきて暑かったので階段昇るのがいやになり、エレベーターに乗った。2階で止まったが、扉が開かない。ウンともスンとも言わない。シンドラーのリフトだった‥‥。

    焦ると呼吸が増えるのか、どんどん酸素を消費している気がする。笑えないなぁ。停電はしてない。明かりもついてるし換気扇らしき音もする。酸素は足りるかもしれない。非常呼出ボタンを押してみる。ビービー言うだけで何の反応もない。非情呼出ボタンだった‥‥。断続的に押していると女の人の声がした。「英語、ビッテ」と言ってみるが、無理、無理。こういう時に都合よく英語喋る人に当たるもんではない。これだったらビービー鳴らしてるのと効果は同じだね。私はやにわに数独をやりはじめた。1分おきにボタンを長めに押しながら。

    20回ぐらい鳴らした頃、唐突に箱が上に動いた。4階のボタンが点灯している。誰かが階上から乗ろうと思って呼んだのだ。私が乗る時も外からは扉が開いたんだから、今度も開くかもしれない。開けゴマ。開いた。

    私の命を救う気なんて微塵もなかった恩人に、せめてものお礼に「ニヒト ベヌッッツエン、リフト!ユーゲットロックトイン(エレベタちゅかわなだよ? トッコメられっすぜ?)」とドイツ語風無国籍語で教えてあげて、私は階段を脱兎のごとく駆け下りた。いや、文字通り罠を脱したウサギ状態だった。そして次なる災い、歯医者に飛び込んだのだった。「麻酔、打ちますか」と訊かれて、「ドーンといってください」と答えたのは言うまでもない。

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    プロフィール

    シカ

    Author:シカ
    夫のカエルとともにヨーロッパに住むシカです。シカは日本生まれですが、ここ20数年イギリス、フィンランド、ノルウェー、スペイン、ドイツ、振り出しに戻る(イギリス)と流れてきました。カエルはフランス生まれです。詳しくは自己紹介ページへ。

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