日本の食べ物

    日本から昨夜帰ってきた。

    今回の日本であれっと思ったのは、食べ物の味がおかしいこと。今まで日本の食べ物は何でもおいしいと思ってきたのだが、私の舌が変わったのか日本の食品製造産業が変わったのか。

    問題なのは、安い飲食店や弁当屋、コンビニ、スーパーで買う食べ物だ。自分で作ればそんなにおかしな味にはならない。高級な店や旅館へ行けば普通に味付けされたものが出てくる。でも今回は低予算で木賃宿滞在だったので、いきおい「中食」頼りになった。

    まず甘辛すぎる。おかず類は何を食べても塩分の多さと妙な甘ったるさに驚いた。そして、食べ物ではないものが、口にしただけで判るほど気前よく入っている。

    ステビアという甘味料がある。漢方の便秘薬などに入っている甘草が原料で、舌の裏に嫌な苦味を残す。北欧やドイツで人気のリコリスはあれを飴状に練ったもの。初めて食べる日本人の多くがげっと吐き出す味だ。私は実は嫌いじゃないが、さあこれからリコリスを食べるぞと構えていればの話で、寿司の合間につまみたい代物ではない。そんなものが、なぜかガリに入っている。甘くする必要のない漬物や煎餅にまでドバドバ入れる製造者の舌は、どうなってるのだろう。

    同じく化学調味料。私は卵サンドが好物なのだが、卵より味の素の味がする商品に辟易した。石油を原料にしていたのをサトウキビ「由来」原料に変えたので今では人体に害はないそうだが、有害無害以前に不味いではないか。

    メシマズで大不評のイギリスに帰ってきて、夫が買い置きしていた出来合いカレーを食べた。確かに日本のカレーのような凝った味はしない。でも何を食べているのか分かる自然な味だった。塩気もごく少ない。出来合い食品ですら、いや出来合いだからこそ、違いがよくわかる。

    べつにイギリスの業者が良心的なわけじゃなくて、法律で許容される添加物の種類と量が日本よりずっと少ないのだ。

    長い歴史を通して素晴らしい食文化を築いてきた日本が、わざわざ自分からそれを壊そうとしている。残念で仕方がない。
    プロフィール

    シカ

    Author:シカ
    夫のカエルとともにヨーロッパに住むシカです。シカは日本生まれですが、ここ20数年イギリス、フィンランド、ノルウェー、スペイン、ドイツ、振り出しに戻る(イギリス)と流れてきました。カエルはフランス生まれです。詳しくは自己紹介ページへ。

    引用・転載は原則として歓迎ですが、事前にご一報ください。どのような論旨・目的での引用・転載か、把握しておきたく存じます。

    最新記事
    最新コメント
    カレンダー
    プルダウン 降順 昇順 年別

    04月 | 2016年05月 | 06月
    1 2 3 4 5 6 7
    8 9 10 11 12 13 14
    15 16 17 18 19 20 21
    22 23 24 25 26 27 28
    29 30 31 - - - -


    カテゴリ
    メールフォーム

    名前:
    メール:
    件名:
    本文:

    リンク
    フリーエリア
    ブロとも申請フォーム

    この人とブロともになる

    QRコード
    QR