白和え

    夕飯に白和えを作った。メインは鶏胸肉の味噌きのこソース、あとは白いご飯だけ。

    そういえば昔、小学校5年の調理実習のメニューがなぜか“白身魚のムニエル、白和え、粉吹き芋、味噌汁”だった。ムニエルと粉吹き芋は分かる(そして今でも役立っている)。しかし白和え‥‥‥‥。なんとハードコアな。

    難しくはないがチマチマと手間のかかる一品だと思う。白滝とか椎茸とか胡麻とか豆腐とか、日本国外に住んでいると調達に困る食材も含まれる。その割には、wow! 感が低い。夫が「美味しいよ」と一通り食べて、けっきょく翌日の私のおたのしみになる。

    まあ最近夫はメタボ防止のため食餌に気をつけているので、美味しかろうがそうでもなかろうが、和食は歓迎ムードのようだ。あ、味噌鶏は大好評だった。

    テーマ : 国際結婚
    ジャンル : 結婚・家庭生活

    北欧の性平等‥‥

    ノルウェー時代の上司(50代後半男性)が地域のスポーツクラブの“シニアデー”案内を受け取った。「当クラブでのシニアの定義は、女性50歳、男性55歳の誕生日を過ぎた人とします」とある。

    上司のコメント:「女性の方が男性より長く生きるのに、女性の方が先に歳をとるとは‥‥?」

    日本でも、JR高齢者割引のジパング倶楽部入会資格は女性55歳男性60歳だったかな。女は更年期(出産可能年齢の終結)をもって期限切れってことですね。

    子供を産めない女には存在価値がないなんて公言してしまう政治家のいる日本では驚くに当たらないけど、性平等の旗手、北欧でもコレではねぇ。
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    テーマ : 北欧
    ジャンル : 海外情報

    ローズマリーの赤ちゃん

    "Mother and I, we have it good."

    父親の死後しばらく経ち、専門家との面接で、ジェィミーはこう答えたそうだ。

    昨年末に夫ジムを亡くしたローズマリーには、子供が二人いる。息子のジェイミーは26、娘のローレンは23。二人ともイギリス生まれドイツ育ちだ。

    ローズマリーと私の夫ディディエの付き合いは長い。20歳そこそこの頃、スペインでゴロツキ仲間だったのが始まりだ。10年以上後、まっとうなサラリーマンになってスペイン人の妻ミラを伴いロンドンに赴任したディディエの近所に、なんとローズマリーが住んでいた。スペイン語の達者なローズマリーは、英語ができなくて籠もりがちだったミラの面倒を見てくれた。二つの家族にはほぼ同時に子供が生まれた。ミラの赤ちゃんヨンと、ローズマリーの赤ちゃんジェイミーだ。

    生後6ヶ月の頃、ローズマリーの赤ちゃんは高熱を出した。医者はただの風邪だろう、様子を見るようにと言った。熱はどんどん上がり赤ちゃんは痙攣を起こした。髄膜炎だった。

    今、ローレンはイギリスの大学を卒業したばかり。ジェイミーは知的障害と自閉症を抱え、ドイツでお母さんと二人暮らしだ。父親の死をどのように受け止めているのか、母親にもはっきりとは掴めない。「母と僕、幸せです」。

    お父さんがいなくなった。それはとても怖い経験だった。何が怖いかというと、お父さんが定位置に居ることで保たれていた世界の均衡が崩れ去ったこと。ジェイミーは頭の中の世界地図を描き直さなければならなかった。そして、ようやくお母さんと僕、新たな世界の安定が出来上がった。

    赤ちゃんのまま、教養とか社交性とかの飾り物のないジェィミーの言葉は私たちの本質を剥き出しにする。

    うちのネコは“いつもの設定”が崩れるのが大嫌いだ。掃除、引越し、お客さん、飼い主の留守。夫や私が玄関を出て扉が閉まるとニャオニャオ泣き喚き、帰ってくると喜んだり拗ねたりする。でも、私たちが数週間以上帰らなかったら、代わりにゴハンをくれる人に懐いて「ゴハンくれる人とあたくし、幸せです」と言うだろう。

    ローズマリーの赤ちゃんがネコ並みという話ではなく、私たちみんなネコ並みで、それが正常なのだという話。自分の安全と生存。生き物として、それ以上の心配事はない。

    昨日はローズマリーの60歳の誕生日で、ロンドンに住むお姉さんが親類や古くからの友人を招いて盛大なパーティーを催した。ハイデルベルクに住むローズマリーとジェイミーは飛行機でやって来た。近頃オトナになったというか、社交的な場面を以前より楽しめるようになってきた私だが、あまりに大人数で知らない人がほとんどだとキャパシティーを超えていたらしく、帰宅時にはグッタリ疲れていた。

    テーマ : ヨーロッパ
    ジャンル : 海外情報

    ジンとグランマニエごっちゃまぜ

    私はシングルモルトが好きなのだが、あんまり減らすと夫がビックリする。そこでもっとお手頃なジンで食後のアルコール渇望を満たすことにした。

    グラスに氷を入れてジンを注ぎ、レモン汁を絞る。このまま行くとジントニック‥‥空きっ腹に飲むイメージがある。炭酸水はやめよう。それならこの際、甘くしてやれっと思ってグランマニエを混ぜてみた。

    なかなか美味しいではないか。こんな飲み物が未発見なわけがない。検索してみたら案の定、これに近似したグロリアス・マティーニというカクテルが存在することがわかった。

    ウチの場合は、薔薇の水(先週末にもらった薔薇の束を突っ込んだまま、木曜の今日まで取り替えずにいた水のことじゃないよ)とかイタリアのリキュールとか洒落たモンは入ってないけどね。

    今、海を見ていたんだ

    夫が老人ホームにいるお父さんに電話した。

    「よく繋がったね、ラッキーだ」とお父さんの第一声。
    「どういうこと?」と夫が訊くと、
    「今、海を見ていたんだよ」という返事。

    たぶん、うたた寝して夢をみていたのだろう。亡くなったばかりの妻と、二人とも若く美しい姿に戻って浜辺をデートでもしていたのかな。夫は「お父さん何言ってるの、今居るのは老人ホームの部屋でしょ」という喉まで出かかった台詞を飲み込んだ。

    私が老いた時、もしかしたら夫も側にいなくなった時、私の海辺の話を抱きしめてくれる人はいるのかしら。

    テーマ : ヨーロッパ
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    恐ろしや、遺伝

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    ネトヲタ

    私のブログの文章が、恣意的な改変を加えて“引用”されているのを見つけた。ご丁寧に「by 不注意な異邦人」となりすましまでしている。ひとたび公開した文章はいかようにでも乱用され得るという一例だ。

    しかしまあ、低知能にもほどがある。2ちゃんねるに投稿するヲタ文ぐらい、自分の頭で考えろよ。

    生まれてきたくなかった子へ

    発言小町で読んだ話が可笑しかったので‥‥。

    中二病絶賛発症中の子供に「人生に意味なんてあるのかよ。なんで俺を産んだんだよ」と詰め寄られたお母さん。うちの子になんと言えばいいでしょう、と相談した。その返答の一つ。

    「そういう時には、こう言いましょう。あの時、たった一つの卵を目指して何億もの競争相手を蹴飛ばしなぎ倒し、狂ったように泳ぎまくって、えげつなくも一番乗りしたのは誰だ。同時に到着した宿敵の最後の生き残りを振り払い、卵にしがみついて離さなかったのは誰だ。生まれてきたくなかったなどと、どの口が言うか」

    確かに。

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    オックスフォードの痩せ姫たち

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    オックスフォードの街角で、痩せた女性をやたらと見かけた。短いスカートで針金のような黒ストッキングの脚を誇示して歩く若い女性だけでなく、40〜50代とおぼしき学者風の女性も。小脇に本を抱えて急ぎ足に行く。ショールから覗く首筋は鶏ガラのよう、本を掴んだ指の骨が見ているだけで痛い。

    ひとくちに摂食障害といっても拒食症と過食症(拒食のリバウンドを除く)は罹患層が違う。過食症がほぼ誰でも罹り得るのに対し、拒食症には「知能高め・容姿中以上・親(特に母親)高学歴・倫理観強め」というパターンが昔からある。ざっくりしたパターンであって、そうでない人ももちろん罹ることはある。

    オックスフォードの女子学生の多くがこのパターンにはまるだろう。知的に恵まれた環境で育った少女がそれなりの自負をもって進学したら、周り中自分と同じかそれ以上。自己イメージが揺らぐ。おまけに初めて親元を離れての生活、男子学生の視線も気になる。まあ、拒食症のレシピだ。

    男性患者も増えてはきたものの、拒食症はまだまだ圧倒的に女性の病気だ。女であることと優秀であることの両立がこんなに難しいとは、女に生まれた瞬間には予想もつかない。ちやほやされたい姫心と、賜った高知能を役に立てねばとの使命感の狭間で、オックスフォードの痩せ姫たちは肉を削ぎ落としていく。

    テーマ : ヨーロッパ
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    プロフィール

    シカ

    Author:シカ
    夫のカエルとともにヨーロッパに住むシカです。シカは日本生まれですが、ここ20数年イギリス、フィンランド、ノルウェー、スペイン、ドイツ、振り出しに戻る(イギリス)と流れてきました。カエルはフランス生まれです。詳しくは自己紹介ページへ。

    引用・転載は原則として歓迎ですが、事前にご一報ください。どのような論旨・目的での引用・転載か、把握しておきたく存じます。

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