白人は怖い?

    観始めるとついつい観てしまうのが連続ドラマ。超駄作、日本の朝ドラというより韓ドラ『マッサン』を性懲りもなく観ている。

    最近、中年になった主人公エリーさんが怖いという声がさかんに上がっている。目つきが鬼だとか、怒鳴り方が異常だとか。まあ確かにアメリカ人の女優さんの表現方法が下品ではあるのだが、そんなに怖いかね? と私は思ってしまう。白人の喜怒哀楽を見慣れていると、あのぐらいは正常の範疇に見えるのだ。

    日本人の目は小さく色も暗いので、表情が読みにくい。日本人同士は読めない表情を読む術に長けているが、外国の人にはよく「日本人は何を感じているのか分からない」と言われる所以だ。比べて、白人の薄い色の大きな目はバカみたいに正直。しかし感情表現の控えめな日本人顔に囲まれて一人だけああだと、確かに怖いかもしれない。

    それこそが文化の違いで、現実の国際結婚で日常起きている摩擦だと思うのだが、日本の視聴者にはエリーさん、“日本人らしくない”と大顰蹙を買っている。ガイジンだからこうなんだよ、そして日本人の登場人物はその異質さにオタオタしているんだよ、と視聴者に分かるように描けないのでは、ドラマの意味がない。

    脚本家が国際結婚のコの字も理解していないことは明白なので、毎回ガックリしながら観ている自分がアホらしくて情けなくなる。

    テーマ : 国際結婚
    ジャンル : 結婚・家庭生活

    愛があれば(?)

    「愛があれば年齢/国/人種/宗教/階級/生計能力/美醜/趣向/すべての差なんて」。こんなこと、本気で思ってる人がいるとしたら、愛って何だろうと考えたことがないにちがいない。

    恋ではない。好きとか嫌いとかでもない。波長が合うというのも違う。哀れみでは断じてない。愛って何だ?

    結婚とはこういうもの、と各文化で枠組みがある。日本では、出産育児・家事と生計を分担することによる生存と繁殖を目的とした提携事業。その分担責任が大過なく果たされる限り、互いに我慢する。欧州では主に、男女の恋情および性愛に基づく暫定的専属契約。家事・生計責任はどちらも負う。契約破綻時に子供や財産などが派生していた場合、法律によって処分する。

    どちらも愛とはまったく関係がない。

    夫の両親がいよいよ人生の最終章を迎えている。ジャン96歳、ジャクリーン94歳。70年以上を共に生き、6人の子供を育て上げた。今ジャンは痴呆、ジャクリーンは老衰で、考えあぐねた子供達の計らいで老人ホームのダブルルームに収まったところだ。ジャクリーンは長男に「ホームに引っ越すんだよ」と説明された時、「二人を引き離すんじゃないでしょうね?」と言った。冗談ではなく。

    美しかったジャクリーンと善き人だったジャンは恋をしたのだろう。でもそれからの年月、子供たちを育てていた間はただただ忙しさで過ぎ去ったにしても、何が二人を結びつけてきたのか。格別波長の合う二人でもないし、いつも手を繋いで仲良くという老年カップルでもない。でも、老人ホームで別々の部屋に入れられるのかと思った時ジャクリーンの目に浮かんだ恐怖は、二人が一心同体になっている証としか思えない。

    愛があっての結婚ではなく、結婚を最後まで遂行しての愛なのか‥‥。そもそも結婚前から愛なんてあるんだろうか。gorchon clan

    テーマ : ヨーロッパ
    ジャンル : 海外情報

    「国際結婚は勧めない」(竹鶴政孝)

    西洋人女性が日本人男性と共に日本で生きていくのは苦しいことだ。日本の閉鎖性だけでなく、女性観の違い、結婚観の違い、労働環境、コミュニケーション方法の違い‥‥。下手をしたら、日本人女性がアフガニスタンのイスラム教徒と結婚した場合と同じぐらい難しいかもしれない。

    竹鶴さんがかなり良い夫だったとしても、リタさんは幸せだったと思える要素が少なすぎる。政孝さんがリタさんに贈った本に書かれた言葉がそれを物語る。"To my dearest Rita, from your beloved husband Masataka." 普通なら your loving husband だ。beloved という言葉は相手に対して使う。竹鶴さんの「あなたに愛されているワタシ」は、単に英語の間違いなのか実際そういう感覚をもっていたのか‥‥つまり夫が妻を愛すより、男児が母に愛されることが夫婦関係の原型だったのかと訝る。

    晩年、国際結婚は勧めないと断言していたということは、竹鶴さんにもリタさんを幸せにできなかった自覚があったのだろう。留学で妻の国の文化に触れていたから妻が払った犠牲の大きさを想像できるし、そこに思いを馳せる優しさはあった。そして「自分がリタを日本へ連れてきた」という責任感があった。その意味で、良い夫だったのだろうと思う。

    男が日本人、女が西洋人の場合より一見スムーズに行くことが多い西洋男性と日本女性の結婚も、特有の問題は山積している。男性に甲斐性が求められる日本と違い女性にも経済的自立が求められるが、移住したばかりで言葉もままならない日本人妻にそれは難しい。個人主義の成れの果てで、夫は「僕と結婚し僕の国に住むのは君が決めたこと。僕が連れてきたわけじゃない」なんて言う。

    うちの場合は運良く、両者とも年齢も社会経験値も高く、一方に経済基盤があり、もう一方は異文化適応がとっくに済んだ段階での結婚だったので、上記の問題は免れている。しかしこううまい具合に要素が揃っての国際結婚は珍しいだろう。

    なので、一般論として、国際結婚は勧めない。ほんとに。

    私がノルウェーで前夫との問題を最初に打ち明けた相手は英国人牧師で、ノルウェー女性と結婚していた。彼はじっくり話に耳を傾けた後で、しみじみと「大変ですねぇ。あなたは日本からやって来たのに」と言った。「僕はね、国際結婚では夫が妻の国に行くべきだと考えているんですよ。大抵の国で、程度の差こそあれ、社会システムは男性に有利です。だからこそ女性には、生まれ育った地の家族や友人のサポートがより必要です」。彼自身、それを実践して英国を離れ極寒のノルウェーに住み着き、時に英語を忘れるほどノルウェー語に通じていた。あの優しさと勁さを忘れない。

    テーマ : ヨーロッパ
    ジャンル : 海外情報

    うちの猫を見てください

    IMG_20150215_194111-1.jpg

    テーマ : ヨーロッパ
    ジャンル : 海外情報

    戦友(RIP)

    イヴォンヌが昨年クリスマス直前に亡くなっていたことを今日知った。

    トロンハイムのメソジスト教会で知り合いだった、トーゴ(西アフリカ)人の女性だ。イヴォンヌと私は“パラレル移民”だった。同年齢で、ノルウェーに移住したのも同じ1995年。市運営のノルウェー語クラスでも一時期同級だった。

    でっぷりしたアフリカン・ママという感じの人だった。初めて会った33歳の時、40代に見えた。最後に会った時も40代に見えた。同い年だから52歳で亡くなったわけだが、外見はおそらく40代のままだったろう。

    教会で私は奏楽を、彼女は掃除をしていた。背景も体躯も肌の色も職能も対照的な二人だったが、教会員のある人々にとって、私たちは同じ“生活に逼迫して小銭稼ぎをしている移民”だった。私のオルガニスト契約をめぐる交渉が炎上した時、彼らは「あなたはイヴォンヌとどこが違うのか。なぜ特別待遇を望むのか」と言った。結局、私のそれまでの待遇は違法であり教会は正規雇用を義務付けられたのだが、どこがどう違法なのかを私が自力で調べ上げて論破するまでの間、あの人たちの鼻息は荒かった。クリスチャンの奉仕精神にかこつけて。

    そんな時、イヴォンヌは鼻歌を歌いながら汚いモップを動かしていた。アフリカと北欧では掃除の観念が違うらしく、時々彼女にモップを洗うことを“指導”している人がいた。

    イヴォンヌは若くして結婚し3児をもうけたが、夫はトーゴでクーデターが起きた1992年にノルウェーに亡命した。イヴォンヌは3年後、ノルウェー定住者の家族という資格で子供を連れ移民してきた。一見至れり尽せりのノルウェーの難民政策にはじめは喜んで頑張っていた夫は、次第に幻滅し自暴自棄になっていった。

    私が前夫を離れた2000年、イヴォンヌも離婚した。同じ頃、なんと福祉事務所で出くわしたこともある。二人とも、生活保護を申請しに来ていた。もっとも彼女は初めてではなさそうだった。その後イヴォンヌは猫の額ほどの店舗を借りてアフリカ料理店を開き、私は大学で日本語を教える仕事にありついた。

    彼女の店は長続きしなかったが、なんとかやりくりしているようだった。教会でも笑顔が増え、彼女とまともな話ができる人は少ないものの、洗練には程遠い腹ごたえのある料理を振舞ったり、熱烈なダンスを披露したりで人気者になっていった。私はといえば、親しい友は何人かできたが誰にも好かれるというタイプではなく、来る週も来る週も黙々とバッハを弾いていた。
    yvonne.jpg   Michan.jpg

    読み書きもできずフランス語話者の彼女には、ノルウェー語習得は急を要したが難儀を極めた。ノルウェーでは英語がよく通じるがフランス語のできる人は少ない。逆に、英語話者の私はそのままで事足りてしまうため、ノルウェー語習得に差し迫った必要を感じなかった。そんなわけで二人のノルウェー語力はどんぐりの背比べに終わった。

    私がフランス人と出会ってノルウェーを去る時、イヴォンヌはやはり鼻歌を歌いながら挨拶のハグをした。同じ苦労をしたね、お互い幸せになろうねというような、わけ知り顔の微笑みを浮かべていた。

    太っていたから、心臓に負担がかかっていたんだろう。何の前触れもなく、初孫が生まれ、ノルウェー国籍を取得した矢先の死だった。

    テーマ : ヨーロッパ
    ジャンル : 海外情報

    シェフの気まぐれ

    シェフの気まぐれサラダって、怖いなと思ったことありませんか?
    だって、包丁持った人の気まぐれですよね‥‥。

    テーマ : ひとりごと
    ジャンル : その他

    あたくしもゴハンが食べとうございます

    遠来の友ジャンポールと夕餉の食卓を囲んだのだが‥‥
    JPNeko.jpg
    なぜか自分にだけはお皿が用意されていない猫。
    JPNeko2.jpg

    テーマ :
    ジャンル : ペット

    プロのおフランス人のお食事

    今日は朝から、ライ Rye という中世の街へ出かけた。イギリス南東、ドーヴァーとブライトンの中間あたりにある港町だ。観光地化されすぎたカンタベリーなどに比べ普通の街の営みがあって、とても素敵な所だった。

    ただし観光シーズンじゃないのもあって、街一番の高いレストラン以外ろくな食事処がなく、あっても夜だけの営業だったり改装中だったりで、お腹が空いてしまった。結局港に面したパブでシーフードを食べた。プロのおフランス人曰く、イギリスの、特別なシェフもいない普通のパブとしちゃ非常に上出来。

    途中寄り道もしたので帰宅は夕方5時を回った。「昨日も今日も外食続きだったし、家で夕飯作ろうか?」と言ったらおフランス男二人とも「よきにはからえー」。

    まず冷凍庫の鶏肉を解凍、昆布と干椎茸を戻す。次に一昨日の海老だしを使って茶碗蒸しの準備。昆布・椎茸だしで木の子の炊き込みご飯。ご飯を炊いている間にいんげんの胡麻和えと唐辛子入りきんぴら人参を作り、最後に茶碗蒸しをレンジにかけながら鶏肉を生姜と大蒜を入れて照り焼きにした。

    茶碗蒸しにはニュージーランドの白ワイン、鶏肉とご飯と野菜にはボルドーの赤ワイン。おフランス男は二人ともご満悦で、自称グルメのジャンポールも「これ毎日作れるならニューヨークで雇ってあげる」と言いながらワシワシ食っていた。

    いや、毎日は、勘弁です。

    テーマ : ヨーロッパ
    ジャンル : 海外情報

    アメリカのフランス人

    夫の旧友ジャンポールが我が家に滞在中。青春時代、ヨーロッパを一緒に放浪したヒッピー仲間だ。ジャンポールは旅の途中で出会ったアメリカ女性と結婚しニューヨークに渡った。

    だからかれこれ40年近くアメリカに住んでるんだけど、強烈なフランス訛りで話す。「なんで?」と訊いたら、「これでメシ喰ってるようなもんだからね」と笑った。ジャンポールはフレンチレストランのウェイターから始まり、ソムリエを経て、今は有閑セレブ女性が集う高級クラブを経営している。「アメリカWASPの成金女性は“おフランス紳士”にかしずかれるのが大好きなんだよ」。

    そういえば私もノルウェーではプロフェッショナル・ジャパニーズで食べてた。

    プロのおフランス人も、昔の悪友の家ではヨレヨレのセーター姿でエレガントもへったくれもあったもんじゃない。しかし、私が夕食後、お寿司に使った海老の殻をストックにしようと酒蒸しにしてるのを見て、「君って料理人だね」とご高評。おフランス人って‥‥飲み食いには詳しいわ。

    テーマ : ヨーロッパ
    ジャンル : 海外情報

    エキゾチック

    鬱がひどくなると不眠になる。夜中起きているとグルグルいらぬことを考える。

    夕食の時、ふと見た夫の顔がガイジンに見えた。かっこえーなーと、アホみたいに思った。それをそのまま夫に伝えたら、「僕もたまに、ふと君を見てエキゾチックだなぁと思う時がある」。

    普段は見慣れていて、あまりにも当たり前で、互いの顔の造りや身体つきなんて意識もしていない。「それにロンドンではいろんな人がいすぎて、君が外国人だなんていちいち感じない」。「でも、日本ではあなたが西洋人に見える」。「もうじき行くサンセバスティアン(スペインの小都市)でも、僕はエキゾチックな妻を連れてることを意識するだろうなぁ」。

    ♪女の子は、自分にないものに、アコガレルものなーのーよー♩という歌があったが、遺伝子の向上のためには交配種は違えば違うほどいいらしい。近種交配があまり望ましくないことは、各国の王室皇室を見れば明らかだろう。しかし両親が違いすぎて喧嘩が絶えず殺し合ってしまっては子供が育たないので、異種間交配もほどほどにということか。

    テーマ : ヨーロッパ
    ジャンル : 海外情報

    プロフィール

    シカ

    Author:シカ
    夫のカエルとともにヨーロッパに住むシカです。シカは日本生まれですが、ここ20数年イギリス、フィンランド、ノルウェー、スペイン、ドイツ、振り出しに戻る(イギリス)と流れてきました。カエルはフランス生まれです。詳しくは自己紹介ページへ。

    引用・転載は原則として歓迎ですが、事前にご一報ください。どのような論旨・目的での引用・転載か、把握しておきたく存じます。

    最新記事
    最新コメント
    カレンダー
    プルダウン 降順 昇順 年別

    01月 | 2015年02月 | 03月
    1 2 3 4 5 6 7
    8 9 10 11 12 13 14
    15 16 17 18 19 20 21
    22 23 24 25 26 27 28


    カテゴリ
    メールフォーム

    名前:
    メール:
    件名:
    本文:

    リンク
    フリーエリア
    ブロとも申請フォーム

    この人とブロともになる

    QRコード
    QR