落ち着く

    11日に引っ越して10日目、どうやら普通の生活がはじまった。まずいことに翻訳の追い込みが引っ越しに重なり、箱を積んだままノルウェーからの催促にビクビクする日々で、一昨日ようやく納品して、やっと片付けや買い物にとりかかった。

    デュッセルドルフの家と面積は変わらないのだが、天井が高いせいか廊下や別棟があるせいか、ロンドンの家は大きく感じる。猫は高度差が好きなのですっかりご満悦だ。けっこうな高さの窓枠にひょいと飛び乗って外の世界を舞う木の葉や鳥や、通りかかる人間を目をまんまるにして眺めている。

    店子だったドイツ人と何処の某が何人だか分からない又貸し住人は不潔で、上っ面になんだか光沢の出る製品を塗りたくっただけで自信満々で出て行ったらしい。そういう旨のメールが来た。もちろん、掃除をはじめてみたら人体の限界に挑む汚れが出てくる。キッチンは凄かった。ヨーロッパ人は一般に、あまり清潔じゃないのでね、気にしてたら身が持たないんですがね、わたしゃニッポンジンなので、気が済むまで掃除しようなどと無駄なあがきを続けておるのですわ。

    話をポジティブな方に移すと、さすがロンドン、食材の豊富さ、買い物の便利さに改めて感動する。私たちの住んでいるテムズ南東岸はガラのわるい界隈なのだが、オリンピック効果のおかげか駅前は再開発され大きなテスコができていた。客層は白人が6割、それ以外が4割。街を歩いている人の8割が移民なのになんでこうなのかというと、最近できたお洒落な宅地の入居者が主に白人であるためだ。昔の軍関係の大きな施設(士官学校や弾薬庫)を改装して中〜高級住宅地にしたデベロプメントがこの辺りに3つあり、うちもその一つ。そういう所に引っ越してきた中産階級の人々は小綺麗な新しいスーパーで買い物をする。前からこのへんのカウンシルフラットに住んでいる移民とDQN白人は、駅裏のディスカウント店で買い物をする。それだけの話。

    私はどっちでもありどっちでもないので、両方利用する。駅前の移民が流れる方角に、移民による移民のための八百屋や肉屋、魚屋といった個人店が並んでいて、そこの魚屋が優秀! 引っ越してきた当日の午後に吸い込まれ、ここは日本かと見まがうほどの光り輝く鯖や鯵や鱸や鯛に、もう昇天しそうになった。唯一の難は、店員の英語が下手すぎること。こっちの言っていることも半分しか伝わらないし、向こうの言っていることも半分しか分からない。アフガニスタンの市場で買い物をしているんだと腹をくくるしかない。

    今日は夫が出張に出かけたので、猫と二人でのんびりテレビを観ている。テレビ、英語なの。分かるのよ。ドイツではテレビなんてぜんぜん観なかった‥‥。

    ま、近況といえばこんなとこかな。またボツボツ書きますわい。

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    これまでのあらすじ The story so far

    私はロンドンのテムズの南、ガラの悪い地域にポツンと建つ大きな古い建物の一角に住んでいます。昔、王立士官学校だった建物を不動産屋が再開発して宅地にしたものです(いわゆるgated development)。

    2011年夏から2013年秋まではデュッセルドルフ(ドイツ)に住んでいました。ヨーロッパで日本人が最も集中しているといわれる街です。あの街の日本人の大多数は駐在さんとその家族、そしてワーキングホリデーで来ている若い人で、2〜4年で日本へ帰るか他の国へ赴任していきます。日本に根っこをもたない私の同類はあまり多くないようでした。

    夫カエルの仕事でドイツへ移る前は、二人でロンドンに、その前はスペイン北部のサンセバスティアンに住んでいました。さらに前、私は不注意にも住み着いてしまったノルウェーで13年間、雪と氷に埋もれていました。仮死状態に近かったです。南欧から暖かい風に乗って迎えにきたカエルに不注意に飛びついたのも頷けます。

    イギリスには昔から縁があり、お気楽なロンドン暮らしは気に入っていたので、カエルに「ドイツ行こ」と言われた時は「そんな殺生な」と言ってはみたのです。が、成り行きだ成り行き。およそ望ましくない事態が起きてもスグそう思ってしまい抗わないところが、私の不注意たる所以です。というわけで引っ越し〜。以来、修理や工事の人にしたら最高、警察官にしたら最低のドイツ人に囲まれて大人しくしていました。しかしやっぱりドイツの警察官(とそれに似たノリの人々)はイヤでした。

    ドイツ生まれの猫(ちゃんとドイツのパスポートを持ってます)を連れ、親子3人(?)ロンドンの我が家に戻れて、ホッとしているところです。

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    引っ越しにつきしばしの失礼をば

    見事なタイミングで10月半ばに電気ヤカンが昇天した。

    同じ頃、ダイニングテーブルと椅子、本棚、コーヒーテーブルなど、あらかたの家具を買った人がそれらを持っていった。当座の代用としてガーデンテーブルとチェアを中に入れた。残っているのはベッドと洋服箪笥、ソファ。

    10月末日、キッチンを買った人が取りにきた(というか、若いカップルの両親二組が撤去工事をしにきた)。以来一週間、流しも冷蔵庫もコンロもヤカンもない。調理器具は電子レンジひとつ。そしてドイツにはレンジでチン!という類いの食品はほとんどない(あっても激マズ)。

    11月5日、夫が借りた配送車にガーデンテーブル&チェアを含む荷物一切合切と猫を積んで、イギリスへ旅立った。同日、洗濯機も買った人のもとへ。残っているのは積みきれなかった椅子数脚と、今週末取りにきてもらう筈のベッド&洋服箪笥とソファ。そして私。

    この1週間、出前のピザを除けばレンジでふやかした麺類と缶詰のソーセージで生存している。そろそろ人格にひずみが生じてきた。食べ物は、大事‥‥ほんとうに、だいじ。そして猫はもっと大事。あの柔らかいものが居ないと、弱い頭がおかしくなる。

    この生活が11月11日まで続く予定。そしてロンドンへ戻ったら戻ったで、数日間はキャンプ生活続行の見込み。

    ですので、あんまりロクな記事書けません。気長にお待ちくださいませ。
    プロフィール

    シカ

    Author:シカ
    夫のカエルとともにヨーロッパに住むシカです。シカは日本生まれですが、ここ20数年イギリス、フィンランド、ノルウェー、スペイン、ドイツ、振り出しに戻る(イギリス)と流れてきました。カエルはフランス生まれです。詳しくは自己紹介ページへ。

    引用・転載は原則として歓迎ですが、事前にご一報ください。どのような論旨・目的での引用・転載か、把握しておきたく存じます。

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